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Paradiso / 天​国​へ

by Chancey

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1.
清明なる闇 / 響き Timbres 05:33
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パラディソ / Paradiso 02:14
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母を送る / Requiem 06:08
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楽園 / A wonderful place 03:58
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オニャンコポーン / Onyankopon 04:33
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遷座の霊 /立ち昇り / The soul of the transfer of the shrine 02:49
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生のままで / ディヴィジョニスム Divisionnisme 04:25
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8.
アルカイック / Archaic 09:52
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天国へ / To Heaven 02:08
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about

Paradiso／天国へ
スピリチュアルザイロフォンによる鎮魂曲(レクイエム)

　死を悼み、死者の魂の安息と彼岸への安らかな旅立を願うことは、古来から人間の人間たる由来であり、人類の持つ根源的な心の表れと思われます。霊性の世界への橋掛りとして、幽趣ある演奏をたっぷり収めるアルバムです。

レクイエム 〖ラテン Requiem〗〔「安息を」の意〕大辞林
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死者を悼む
アフリカ木琴コギリは、アフリカサバンナに住み、そこあそこに神々を見るロビ族では葬送に欠かせないものです。ロビの言葉で、コ、とは葬式を意味し、ギリ、は木琴を意味します。

2013年夏に私は母を亡くしました。個人的なことで恐縮ですが死は人の誰にも訪れて来ます…。
私はその時、母の死を目の前にし、言いようの無い虚無感が去来してきました。動かなくなった母を前に、茫然自失としながらもせめて花や好きだったものを手向け、心の底から慰霊したい気持ちになりました…。
私は母の霊前で木琴を奏しました。

心から死者を悼む気持ちは、人間の文明とともに古くから人類に自然にわき起こった人間的なものなのだと私は思います。調べてみますと、イラク高地のシャニダール洞窟（約六万年前）の、ネアンデルタール人の遺跡からも七種類の花を手向けた埋葬の痕跡が発見されたそうです。

木琴の故郷のアフリカでは、弔いは今も一番大事な儀式です。特に、アフリカの大地星辰に幾百年と立ち尽くし、一度切り倒され、死んだ巨樹から再び甦るように作られる木琴は、実に霊的で何とも言えぬ音色を響かせます。
霊性そのものとも言えるこの深い音色は、虚無感を乗り越え深々とした万物の根源に直接ふれ得るものに私には思えます。
…母の死に際して、私は心の底から湧き起こる深い鎮めの気持ちで木琴を奏しました。…そうすると…、驚くべきことに魂と言わぬまでも、何かの立ち昇る静謐な気配にまったく驚かされました…。

まよわず天国へ、と母を思う祈りが、私の心に自然と湧き起こりました…。

2013.11.16 Chancey

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音の響き/音階について
　このアルバムに使われたアフリカンザイロフォンは二種類です。 ロビ族のコギリと、マンディンカのバラフォンです。 どちらも西アフリカの木琴で、伝統的な作りのものですが、最も大きな違いは音階と音色です。
　西洋音楽風に解釈すれば、コギリは14鍵盤で五音音階/ペンタトニックスケール風、マンディンカのバラフォンは21鍵盤のもので、七音音階/セブンノートスケール風です。
双方とも、魂に直接訴えかけてくる音色の木琴ですが、 前者は深い霊性の世界に通じ、後者は明るい天性の世界に誘います。 不思議なことに音階と音色が違えばこれほどに世界が違ってきます。 何故かは分かりませんが、このアルバムでの、木琴それぞれの音階と音色の違い
は決定的なものとなってます。
　これは、音の響きの違いを受け取る人間の心が、これらの世界をあらかじめ先天的に感じているからでしょうか？…誤解を恐れずに言えば、心とは、物の世界より、より高次元に開かれているのかもしれません…。 私の場合子供の頃より、音の響きは、目の前の世界とは違う世界を見せてくれることが幾度もありました。
　音の響きにより、心に湧き上がる世界は、実に不思議で、ともすると存在の深淵に実相をもって迫ることも出来るようです。
　心の根源に存在する善きなにかに至ることを、このアルバム「Paradiso／天国へ」では試みてみました。 　
2013.12.13 Chancey

credits

released December 14, 2013

Music : Chancey Recorded : Hyotan-ya Studio
Photo : Naoko
Art Direction & Graphic Design : Chancey & Naoko

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CHANCEY Monbetsu District, Japan

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